お前らがいつも妄想している世界を覗いたら目眩がしてきた by小春チェン児

新入生のお前がクラブ見学として部室を訪ねたとある文科系クラブ。
そのクラブ、3年生には天真爛漫で甘えん坊、そのくせ実は学力においては学年トップクラス、
もしくは武術の達人で何だかんだでコンプレックスゼロのハニー先輩系とか、
色気ムンムンでかつ腹黒い、部費儲けに余念の無い美神orドロンジョ様系の先輩がいて、
2年生には書記長的な、先輩らを差し置いて部費や活動スケジュールの管理を任されているクールな痩せメガネがいる。
こいつらときたら、文科系クラブの部員のくせに運動能力は並外れていて、体育系のクラブの大会のために
助っ人を頼まれる事もしばしば。さらにルックスも優れているから、イジメなどにも巻き込まれようの無い、
主体的で前向きな学園ライフを過ごしているのだ。そんなわけで部室はいわば人も羨むハイスペック生徒たちの収容所なのだが、
お前はなぜか、そこにただならぬアッチ系の雰囲気を察して思わず一歩後ずさりしてしまう。しかしお前を見てキラリと目を光らせた
美神ドロンジョ先輩から無理やり部室に引きずり込まれ、わけもわからず部員登録させられて、めでたく入部の運びとなったのだ。
そんなお前のスペックだが、一見何のとりえも無く校内の試験の成績は底辺をさまよっている。
しかしながら、それはただお前が学校の勉強に興味を持てないだけの話で、受験科目を選択できる
ベネッセや進研の業者模試では、圧倒的な大差で学年トップの偏差値だったりするのだ。
クラブ内でのお前は、ちょっと斜に構えた感じの常識人的立ち位置で、普段は先輩たちに好き勝手にこきつかわれ
振り回されっぱなしなのだが、もしクラブの運営や人間関係にトラブルが生じたときは、お前の何気に本質を突く発言や行動によって解決の道が示される。
実はこのクラブはお前を中心に回っていると言っても過言ではないのだった。
本当は、お前の同学年部員として、お前に敬語を使う腰の低い男子や、気が弱い&それでも世話焼きなお前に興味を持ってる女子部員もいるんだけど、
行数が足りないのでこのへんで。